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萬暦期は明代のなかでも最も長く50年近くある。
したがって、その期間のなかで作風にも変化がみられ、
それは次の二つに大別することができる。
一つは、胎土が厚く、素地もきめ細かく、
なめらかで、器形も整い、重厚感があり、
釉薬は艶やかで、青花の発色も鮮やかで美しく、
銘もしっかりとしたもの。
もう一つは、胎土が薄く、青花の発色は鮮やかさに欠け、
文様の筆描きが細かい線描が目立つようになり、
銘も細筆の頼りない感じになるもの。
前者が前代の嘉靖期の作風に近いのに対し、
後者は次の天啓期の作風に近いことから、
前者を萬暦前半期の作品、後者を萬暦後半期の作品と考えられている。
この鉢は、萬暦前半期特有の、精緻な官窯の作風を示しており、
数ある萬暦青花のなかでも、見応えのある作品といえる。
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