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瑠璃釉壺

ペルシア(13世紀)
胴径 13.2 cm 高 13.0 cm 

来歴

平井祥浩箱書.




Persia
Torso Dia. 13.2 cm H. 13.0 cm 

PROVENANCE

Box inscription by Hirai Shōkō.






目の覚めるような鮮烈な青は、古来より宝石とされてきたラピスラズリを想起させます。中国陶磁が玉を目指して青磁を焼いたように、ペルシア陶器の青藍釉はラピスラズリを目指したのでしょう。中東に一大産地を持ち、シルクロードを通じて東洋世界へもたらされたこの貴石は「瑠璃」と呼ばれ、仏教では七宝の一つとして珍重されました。西方から伝来する瑠璃は、転じて濃紺のガラス器を指すようにもなりました。正倉院には「紺瑠璃杯」や「紺玉帯」が残されていますが、これも当時皇族などの限られた人々にのみ享受された貴重性を示すものです。この瑠璃釉壺も、宝珠のような輝きを放っています。

低下度鉛釉陶で、やきものとしては柔らかく脆いものですが、それを補う華やかな色彩感覚はペルシア陶器独特のものと云えます。本作は13世紀頃、イルハン朝の影響が及んだ時期の作で、端正な器形、しっかりした高台などに中国陶磁的な要素も垣間見られます。多彩な色釉を用いる作品の多いペルシア陶器にあって、単色釉という点も中国陶磁の青磁などに通ずる感覚と云えるかもしれません。

かつて龍泉堂で扱った品物で、龍泉堂扱いの名品にしばしば箱書をした書家、平井祥浩による箱書があります。