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青花蓮花文盤

景徳鎮窯
明(17世紀)
高 4.7 cm, 径 20.8 cm

Jingdezhen ware
Ming dynasty
H. 4.7 cm, Dia. 20.8 cm




古く明時代末期に日本へ将来された染付の意から、「古染付」と呼び習わされるやきものです。その多くは日本からの注文品と考えられ、それらの美質は中国的なものというよりも、日本的な軽妙洒脱さに溢れています。またこれらの図様は一見気取らないものに見えますが、吉祥図や文人趣味の寓意を持つ点で知的な要素も持ち合わせています。

本作の文様は、汚れた泥中の中であっても美麗な花を咲かせることから、君子や仏に例えられる蓮花を中心として、梅や菊などの高潔さや長寿を暗示する花々が持つ吉祥的な意味が重層的に折り重なっています。器体は厚く、いわゆる「虫食い」と呼ばれる釉はげも数カ所に見られることは欠点とも取れますが、古染付に関してはそれらも自然で風雅な味わいとして鑑賞の対象となるものです。高台際に付着する砂は、焼成時に窯とやきものの固着を防ぐために蒔いたものですが、磁体に貼り付いてしまっています。これも素朴さを示すひとつの見所でしょう。

明末期のやきものは、上記のような味わいから茶道における花生や懐石道具として近代に至るまで珍重されてきました。しかし茶道具蒐集家の減少や、鑑賞陶器界での人気も美しい宋磁や官窯作品が中心となっているために、日本人趣味的な愛好者が少なくなりました。それゆえ金額的に落ち着いたものとなっており、蒐集しやすい分野とも云えるでしょう。