マユヤマオンラインギャラリーロゴ
Loading...

青磁碗

越州窯
中唐(8〜9世紀)
口径 14.8 cm 高 4.3 cm

Yuezhou ware
Mid Tang
Mouth Dia. 14.8 cm H. 4.3 cm


価格はお問い合わせください
Please contact for price

HOLD

唐時代、中唐期に越州窯で焼造された玉璧高台を有する碗です。玉璧高台とは畳付きの幅の広い特種な高台で、この時期特有の高台です。本作は、瑞々しい萌黄色に呈色している数少ない作例で、若干の劣化はあるものの釉薬もよく残っています。越州の玉璧高台の碗は、中唐から晩唐における代表的な作例の一つですが、茶色に呈色しているものが殆どで、緑色に呈色しているものはめったに出てきません。また出てきたとしても痂せてしまっていて、一見緑に見えない作例が殆どです。

越州の玉璧高台碗を見るポイントの一つは、高台の立ち上がりにあります。側面から見て高台のラインが垂直になっているものが好ましく、高台の付け根と碗の立ち上がりが一体化せず、高台と胴部がはっきりと分別できるのが望ましいです。

越州窯の作品は、古手といわれるものでも戦後の発掘が殆どで、戦前から戦後間もない時期に発掘された作例は、市場になかなか出てきません。本作はおそらく戦前期出土のタイプと思われ、痂せの比較的少ない釉薬に黒っぽい焦茶色の点々としたシミが見られ、この種の劣化のしかたは、戦前から戦後間もない時期に市場に流入した作品にみられる特長の一つかと思います。

畳付きの部分は、釉を拭き取っているもしくは磨き取っているものと、そうでないものとに分かれ、本作は後者にあたり、いわゆる総釉になっております。器高に関しては比較的低い部類に属し、低い方が時代が上がりますので、本品は玉璧碗の中でも初期の作例に当ります。

安史の乱以降、時代が大きく変わり、中世から近世へと胎動していくことになります。唐宋革命と云われてはいますが、思想及び文化面からみると、実際には盛唐から中唐に移行した段階で、次世代の端緒についたと考えられ、唐時代後半から五代を経て、北宋そして南宋に至る期間には通底するものがあります。従って、中唐から晩唐は宋磁のプロトタイプとも云えるやきものが創造された時期であり、その劈頭を飾るのが、越州及び邢州の玉璧高台の碗だと云えるのではないでしょうか。