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青磁碗

耀州窯(東窯)
北宋(10〜11世紀)
口径 13.5 cm 高 5.2 cm

Yaozhou ware (Dong ware)
Northern Song dynasty
Mouth Dia. 13.5 cm H. 5.2 cm




北宋時代に華北で焼成されたであろう青磁の碗です。東窯タイプと云われる部類に属し、比較的小ぶりな高台から直線的なラインを描いて口縁部に到る形状や、口縁にかけて薄く鋭利になる器胎など、随所に北宋らしい美質を有しています。

グレーの胎土に白化粧を施して青磁釉を掛けることにより、淡い萌黄色を目指した華南の越州窯から続く技法をとっており、一般に耀州窯の釉色として想起するオリーブグリーンの呈色よりは薄い発色で、萌黄色に少し緑を足したような色合いです。

東窯はかつて北宋官窯とも目されていましたが、現在は耀州窯の一種または比較的初期の作例と考えられています。しかし、耀州窯と一線を画す部分もあるのは確かで、どことなく五代的な古格ある要素の上に立脚した格調の高さがあり、作り込みの細やかさ、磁胎の鋭さなど、同時期の耀州窯で焼成されていたと考えるには疑問も残ります。

中唐に始まる青磁の復権、その劈頭を飾るのが越州窯の玉璧高台の碗であり、それが晩唐・五代にかけて玉璧高台から輪高台へとうつり、それに伴い高台もより小さくなっていきます。器の重心も徐々に高くなっていき、器形も直線的なラインのものに加えて曲線的なラインをもつものも多くなっていきます。そういった流れを経て、青磁の碗として一つの完成形を示したのが、東窯と云われる青磁碗の一群であったと云えるのではないでしょうか。

本品は80年代から90年代に将来された可能性の高いタイプで古い来歴等はありませんが、品質に問題はなく、上述のような東窯の魅力を十分に備えている優品と云えます。