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青磁鎬蓮弁文有蓋碗

龍泉窯
南宋(13世紀)
高 8.5 cm 口径 8.5 cm

来歴

Francis Brodie (1880〜1967年) and Enid Lodge旧蔵




Longquan ware
Sothern Song dynasty (13th century)
H. 8.5 cm Mouth Dia. 8.5 cm

PROVENANCE

Francis Brodie (1880–1967) and Enid Lodge Collection.






SOLD

鎬蓮弁文が施されている青磁の蓋碗で、南宋時代の龍泉窯の作です。鎬蓮弁文の刻線や蓋中央部のつまみの表現は控えめです。龍泉窯青磁には貫入が多いものと少ないものがありますが、本作は細かい貫入が入るタイプで、胴部全体に縦横に入る氷裂のような貫入が南宋官窯のような魅力を呈しています。また、淡青色の釉色は若干かせていますが、そのことが却って本作の静謐な雰囲気に寄与しているように思われます。

本作に近似する蓋碗が1991年9月に四川省遂寧(すいねい)市金魚村の窖蔵(こうぞうから出土しました。史誌によると1236年に蒙古軍がこの地方に侵入してきたとあることから、その際に破壊・略奪から守るために隠したものと考えられています。このように、戦乱時などに豪族や豊かな商人が所有する金属器を始めとする貴重な品物を隠すために穴を掘って作る(あなぐら)を窖蔵と云い、その出土品からは優品が散見されます。上記の遂寧窖蔵からも龍泉窯青磁、景徳鎮窯青白磁、定窯、耀州窯など、使用痕のないものを含む優れた品が多く出土しています。

本作は、Francis Brodie Lodge (1880〜1967年)とその妻Enidの旧蔵品です。 結婚後に中国美術の蒐集を始めた二人は、1935年から1936年にかけてRoyal Academy of Artsで開催された空前絶後の「中国芸術国際展覧会(International Exhibition of Chinese Art)」に24回も通うほどその魅力に魅了されていました。また友人の勧めによりOriental Ceramic Societyに入会して以降は、George EumorfopolousやSir Percival Davidなどとも親しく交友しています。二人は殷時代の青銅器から宋磁、明清時代の磁器など幅広く蒐集していましたが、その中でも龍泉窯の青磁に特に惹かれていたと云われています。