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青磁八角洗

高麗(13世紀)
高 3.6 cm 口径 11.6 cm

来歴

Wilfred Fleisher(1897〜1976年)旧蔵.




Koryo dynasty
H. 3.6 cm Mouth Dia. 11.6 cm

PROVENANCE

Wilfred Fleisher (1897 – 1976) Collection.






SOLD

13世紀に高麗王朝で作られた八角洗です。側面は可愛らしい菊花が白土と黒土を以て象嵌され、内面には微かな陽刻で楚々とした菊の文様があります。きびきびと八面を取った器形からは、金属器や漆器の雰囲気が感じられます。高麗時代には凄絶な螺鈿作品が残されており、陶磁器においてもその文様や形状に倣った部分が大きいように思われます。全体は少しグレーがかった青磁ですが、所々の青磁釉が溜まった箇所は濃く青く発色し高麗青磁の魅力をよく伝えています。

11世紀末~12世紀の所謂最盛期に「翡色」と称された質の高い青磁と比べて、13世紀に入ると青磁自体は灰味を帯び粗製になる印象です。しかし、高麗前半期に見られた緻密な線刻、刻花の表現に飽き足らず、そこへ色土を埋め込む象嵌技法を多用し発展させたことで「青磁象嵌」という独特な美を獲得するに至りました。純粋な刻線よりも柔和で平明な感覚を持ったこの象嵌技法は、宋磁の風に習った段階を脱却し、李朝まで通じていくような韓半島独自の美質の端緒と云えるでしょう。

高麗青磁で来歴を伴った作品は多くなく、その点でも好ましい一品と思われます。