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白釉緑彩水注

晩唐(8世紀)
高 12.8 cm 幅 9.6 cm

Late Tang
H. 12.8 cm W. 9.6 cm




唐時代の後半期に作られた水注です。厚みのある磁胎、把手が太めで力強い形式、底部が平らなベタ高台であることは、盛唐期に多く見られる水注の様式を継承しています。その一方、全体のプロポーションが縦長で頸部が長くすらりと伸びやかな器形は、唐に続く五代から北宋へ至る美麗な形の萌芽を感じさせます。窯は不明ですが、白土による白化粧、その上に爽かな青緑釉によって淡く点彩された技法などは、のちの宋代に隆盛する磁州窯的でもあり、様々な角度から見ても興味深い作品です。上記のように唐と宋を繋ぐ過渡期的な作例であり、唐の優美と宋の洗練を兼備している点が魅力と云って良いでしょう。

この唐後半期の作例は出土品が殆どで、品物の状態が悪いものも多く見られます。しかし、本作は釉薬のカセも比較的軽微で、焼造当初の瑞々しい釉調を今に伝えている点が好ましく思われます。特に胴部に施された青緑釉は青みが非常に強く、また透明感がある輝石のようです。ぜひ一度ご覧になって頂きたい作品です。