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白磁觚形瓶

徳化窯
清 初期(17〜18世紀)
高 10.8 cm, 口径 7.9 cm

来歴

George Eumorfopoulos(1863〜1939年)旧蔵, no. D.307.
MD Otto Lundquist(1886〜1950年), the Envoy Constans Lundquist(1891〜1950年)兄弟およびその遺族旧蔵.




Dehua ware
Early Qing dynasty
H. 10.8 cm, Mouth Dia. 7.9 cm

PROVENANCE

George Eumorfopoulos (1863–1939) Collection, no. D,307.
MD Otto Lundquist (1886–1950) and his brother the Envoy Constans Lundquist (1891–1950) Collection, thence by descent in the family.






SOLD

徳化白磁の魅力は何と言っても、真珠や白玉に譬えられる独特の柔和な乳白色です。この白色は明代から清朝初期頃までに焼造されたものに見られる色合いで、康煕年間頃から徐々に純白に近い白磁へと変化していきます。後期のものの方が純粋な白さはありますが、それに伴い生硬さも見られるようになります。本作の白色は薄く黄味を帯びた牙白色であり、清代徳化白磁の中では早い時期の作と考えられます。

福建省南部で焼造されたこの白磁は広く欧州やアジア諸国に輸出されました。とりわけ欧州では徳化白磁を指す「Blanc de Chine(白の磁器)」という呼称も伝わっており、やはりこの白が称賛されたことが窺えます。前述した輸出用の品物とは別に中国国内の文人に向けた品も作られたようで、本作はそのような文房飾りのように思われます。口部が大きく外に開いた器形は殷時代の青銅器に見られる()の形状を模しており、その点も博古的な文人趣味に似合うものでしょう。

旧蔵者のG. Eumorfopoulosは中国陶磁蒐集史に燦然と輝く巨星であり、彼のコレクションは大英博物館とV&A博物館に分蔵されている鑑賞陶器界の第一人者です。蒐集品は優れた美的感覚と学術的な要素を共有する作品が多く、鑑賞の規範とすべきものです。日本では愛好家の少ない単色釉磁ですが、本作はオールドコレクションらしい落ち着きがあり、お勧めできる一品です。