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魚形玉飾

西周(紀元前10〜8世紀)
長 9.6 cm

来歴

A. W. Bahr(1919〜1957年)旧蔵.
Arthur M. Sackler(1913〜1987年)旧蔵, 1963年に入手.




Western Zhou dynasty
L. 9.6 cm

PROVENANCE

A. W. Bahr (1919–1957) Collection.
Arthur M. Sackler (1913–1987) Collection, acquired in 1963.






SOLD

西周時代に玉で作られた魚形の飾りです。玉とは古代中国で珍重された軟玉といわれる特定の鉱物を指し、とくに漢以前に作られたものを古玉と呼称します。中国美術の中でも、とりわけ鑑別が難しい分野といわれており、かつ国内には良質なコレクションが少ないため、学びにくい分野でもあります。

本作は魚を形どったもので、特に形状が面白く、背部をなだらかにし腹部側を一直線に揃えることによって造形にリズムを出し、まるで古代魚を想わせるような特異な形状を示しています。

元は権力者の儀礼的な装身具であったと考えられ、その死後に一緒に墓に副葬されたと思われます。そのような理由から、古玉は痂せたり、白化しているものが多く、本品も変色している可能性があります。元はもう少し薄い色であったと思われますが、所々青みを帯びた黒い筋が入っており、自然な雰囲気のする好ましい玉質です。

古玉は欧米人や中国人にたいへん人気があり、国際的には高く評価されてきましたが、日本では未だ蒐集の対象としての認識が希薄なのが現状です。良渚文化の作品以外は、第二次大戦前に出土しているものが好ましく、また難しい分野だけに来歴が重要視される傾向にあります。本作は来歴も申し分なく、安心して購入できる数少ない西周の玉であることは確かです。きちんとしたものの流通量の少なさと価格の高騰から、このような形でご紹介できる機会もごく僅かです。分かりにくい分野ではありますが、じっくりと対峙していけば、当時、他の器物の中でも格上とされた玉器のよさがご理解頂けると思っております。