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青白磁輪花盤

景徳鎮窯
北宋(11〜12世紀)
高 2.0 cm 口径 10.5 cm

来歴

Reginald Howard Reed Palmer(1898〜1970年)旧蔵, no. 457.




Jingdezhen ware
Northern Song dynasty(11th-12th centuries)
H. 2.0 cm Mouth Dia. 10.5 cm

PROVENANCE

Reginald Howard Reed Palmer (1898-1970), no.457.






輪花形の可憐な青白磁の小盤です。北宋時代に景徳鎮でつくられました。同時代の銀器や漆器に範をとった鋭さが魅力的です。

輪花形の口縁は玉縁となっていて、その下の側面には、型による凹形の装飾が巡らされています。器面全体には淡青味を帯びた透明釉が掛けられおり、玉縁部や凹部間の稜線などの周辺より盛り上がっている部分ではその釉薬の層が薄くなり、釉色が淡く発色しています。また、凹部下部から見込み周辺にかけては、釉薬が溜まって濃く発色しています。このような淡青色のグラデーションは、青白磁の見どころの一つで、青白磁の別称である影青の由来ともなっていますが、本作では、その釉色の階調が作品の造形の繊細さを際立たせているという点で特筆すべき見どころとなっています。

旧蔵者のReginald Howard Reed Palmer(1898〜1970年)は、イギリスの中国美術愛好家の間で良く知られたコレクターで、特に明清時代の完成された美しさを持つ磁器を好んで蒐集していました。彼の鑑識眼の高さは、蒐集品がOriental Ceramic Societyの展覧会に何度も出品されていたことからも窺われます。明清期の完成した美を愛好したReginaldの目にも、本作は魅力的に映ったのでしょう。