新石器時代 馬家窯文化 馬廠類型(前25世紀〜前21世紀)
高 15.4 cm 胴径 21.7 cm
Machang Phase, Majiayao Culture in Neolithic (25th century BC–21st century BC)
H. 15.4 cm Torso Dia. 21.7 cm
PROVENANCE
Mayuyama & Co., Ltd.. 1950–60s.
SOLD
紀元前2400年頃、中国の新石器時代に作られた双耳壷です。張り出した胴部は緊張感があり、魅力的なラインをしています。彩色には紅と黒の二色が用いられ、鋸歯文が連続する幾何学的な意匠は実に洒落たデザイン性を有しています。新石器時代の彩色土器は、プリミティヴでありながら、時代を超越した魅力があり、中国陶磁を代表するもののひとつとなっています。
馬家窯文化馬廠類型に属する彩陶は、本作のような双耳壷が大半を占めるもので、大まかな考古学的編年がなされています。それによると器形は時代を経るごとに小型化し、頸部が長く、胴部が細くなっていく傾向があり、彩色も赤黒二色のものから黒一色のみと簡略化されていきます。本作に目を移すと、前述したような器形の豊さ、首の低さ、二色の彩色といった点に形骸化されていない馬廠類型前期の特徴がはっきりと現れており、市場で散見される同種の双耳壷と比して、太古の雄大さが看取されるのはそのためでしょう。
1950〜60年代に龍泉堂で扱った一品で、古箱が付随しています。