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三彩壺

盛唐(7世紀後半〜8世紀初)
高 5.4 cm 胴径 8.5 cm

High Tang
H. 5.4 cm Dia. 8.5 cm




SOLD

緑釉と褐釉が複雑に溶け合い、重厚な雰囲気を醸す丸壺です。唐三彩は墓中で被葬者に供される神明の器、「明器」であるために、このような幻想的な色彩が用いられたのかもしれません。本作の美しい釉薬はそれ自体が光を放っているようで、想像を豊かにすれば仏の持つ薬壺や宝珠のようにも見えてきます。

肩部で一度持ち上がったところから、胴の曲線へ繋がっていくラインには緊張感があります。また本作の磁胎は白く緊密でやや重く、白磁に近い印象を受けます。概してこのタイプは器形が良い上手のものが多く、一口に唐三彩といっても時期の前後や窯によってその質に差があるようで、この丸壺は唐三彩の中でも早い時期に製作されたと考えられます。唐三彩の名品とされる作品には、釉薬が底部に至るまで掛けられているものが多く残されています。この丸壺もその例に漏れず三彩釉がたっぷりと底まで掛けられ、丁寧な施釉が見て取れます。

旧蔵者Robert Stanley Hope Smith(1910〜1979年)は、1950年代にCunliffeコレクションやO.C.S.の展覧会に出陳された品々を入手したコレクターで、本作もそれらと同じような筋の良さを感じさせます。作品自体は戦前の出土と思われ、発掘伝世とも云える風格を持っています。