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桃花紅筆洗

景徳鎮窯
清 康熙在銘(1662〜1722年)
高 3.4 cm, 胴径 11.9 cm

出展

「清朝工芸の美−秀麗な清朝陶磁を中心に−」大阪市立美術館, 1992年, no. 62.
「文房四宝-清閑なる時を求めて」大阪市立東洋陶磁美術館, 2019年, no. 78.




Jingdezhen ware
Qing dynasty, Kangxi mark and period
H. 3.4 cm, Torso Dia. 11.9 cm

EXHIBITED

Shinchō Kōgei no Bi –Shūrē na Shinchō Tōji wo Chūshin-ni–, The Osaka Municipal Art Museum, Osaka, 1992, no. 62.

Four Treasures of the Study –The Essentials for the Chinese Literati Culture, The Museum of Oriental Ceramics, Osaka, 2019, no. 78.






SOLD

清時代初め、康煕帝の治世に景徳鎮官窯で焼成された作品です。紅釉でも桃花紅と云われる釉薬に属し、清朝の単色釉磁器の中でもとくに人気があります。中国、日本はもとより欧米でも、Peach bloomと呼称され高く評価されてきました。そのためか国内には高い美質を有する桃花紅の作品が少なく、その殆どがメトロポリタン美術館、バウアー財団、デイヴィット財団など欧米の博物館美術館や、宮中より出なかった作品は故宮博物院に所蔵されております。

本作はその色調において淡い箇所と濃い箇所のバランスに優れ、この釉薬の特長である緑色の斑文も、ほどよく表われています。釉調の変化に繊細さが感じられ、貴族趣味的な高雅な味わいがあります。本品は数十年前に龍泉堂で扱った作品で、そのときは現在より桃花紅を扱う機会も多かったと思われます。したがって、当時、数ある桃花紅の中からこの作品を選んでいるといえます。近年の中国人主体の市場では、赤が強く発色し比較的単調な釉色のものが好まれる傾向にありますが、オーセンティックな日本人の見方としては、この繊細で変化に富む美質の方に高い評価を下していたのだと思われます。

器形も申し分なく、器高を低くしながら横にしっかりと張り出している様は見事で、曲線部分においても優美で色気のある雰囲気を醸しています。展覧会にも幾度も出品されており、国内にある桃花紅の筆洗の中で出色の作品であると云えます。