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白釉紅緑彩人形(宋赤絵)

磁州窯系
金〜元(12〜13世紀)
左:高 4.8 cm 右:高 5.8 cm

来歴

Carl Kempe(1884〜1967年)旧蔵.




Cizhou type ware
Jin–Yuan dynasties
L: H. 4.8 cm R: H. 5.8 cm

PROVENANCE

Carl Kempe (1884–1967) Collection.






愛らしい童子と、冠を被った女子の陶製人形です。胎土が赤いため、白い泥土を上から掛ける「白化粧」によって全体がキャンバスとなり、その上から黒、緑、赤で賦彩されています。これらの人形は、子供の玩具や乞巧奠(七夕祭)の供物として用いられる磨喝楽(もほろ)などが知られ、金〜元時代に磁州窯系諸窯で焼造されました。これらの色絵作品は、「宋赤絵」という愛称で呼び慣らされています。

施釉陶器に上絵具を焼き付けるという絵画的な装飾技法は、この宋赤絵が端緒と考えられています。自由な民間の窯である磁州窯だからこそ、新たな芸術性を創造することが出来たのでしょう。官窯青磁や定窯白磁のような、抽象性や緊張感の対極にある美質を有すことで、宋赤絵の明るく素朴な美は、宋代唯一無二の魅力となっています。中国陶磁蒐集家にとって心休まるものに違いありません。

旧蔵者Carl Kempe(1884~1967年)はスウェーデンを代表する蒐集家です。彼のコレクションは、学究的でありながら美術的にも質が高く、鑑賞陶器の規範となるものです。これらはスウェーデン国内の美術館に纏めて寄託されていましたが、2000年代後半に競売に掛けられ、市場へ再び流入したことは大きな話題となりました。