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五彩鳥兔文皿 四客

景徳鎮窯
明(17世紀)
各:高 3.1 cm 径 15.0 cm

出展

「桃山文化と景徳鎮窯の出合い 古染付と祥瑞展」横浜高島屋, 1981年, no. 130.




Jingdezhen ware
Ming dynasty
H. 3.1 cm Dia. 15.0 cm (each)

EXHIBITED

Momoyama Bunka to Kētokuchin-yō no Deai, Kosometsuke to Shonzuiten, Yokohama Takashimaya, 1981, no. 130.






色彩豊かな幾何学文様が捻子花のように配された、非常に華やかな皿です。明時代末期、崇禎年間頃に景徳鎮で焼造されたもので、底部に「五良大甫呉祥瑞」と銘のある作例が残されていることから同時代、同種の作例を「祥瑞(しょんずい)」と呼び習わしています。特に本作のように青花に上絵を加えたものは「色絵祥瑞」と言われます。

この多くは水指や茶碗、徳利、香合、皿、向付といった器種に限定され、また日本に作品が多く残ることから、祥瑞の殆どは茶人向けの注文品だったのではないかと考えられています。同時代の古染付はややもすると粗雑な作りのものが多いですが、祥瑞は非常に白く良質な胎土を用い、青花の発色も極めて鮮やかなもので、作りを見ても上等な器であったと思われます。

余白がほとんどない画面でも煩雑な印象を受けないのは、デザインセンスの良さにあるのでしょう。絵付けも一枚一枚異なり、ぷっくり太った兎やユーモラスな兎、漫画のような鳥など、この大らかさも明末のやきものの愉しみと云えます。

この皿には古箱が付随しており、それを見ると元来は十枚組みになっていたようです。この皿が懐石に用いられた様子を想起すると、非常に華やかな様子が偲ばれます。本作は展覧会出品歴もあり観賞陶器としてもレベルの高い一品ですが、現代においても料理や菓子器にお使い頂くことで益々魅力が引き出されるのではないでしょうか。