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五彩牡丹文盤

景徳鎮窯
明(16世紀)
径 29.0 cm 高 5.1 cm

来歴

山本發次郎(1887〜1951年)旧蔵.


所載

久志卓真『支那明初陶磁圖鑑』寶雲舎, 1943年, 図版100.




Jingdezhen ware
Ming dynasty
Dia. 29.0 cm H. 5.1 cm

PROVENANCE

Yamamoto Hatsujiō (1887–1951) Collection.


LITERATURE

Kushi Takushin, Shina Minsho Tōji Zukan, Hōunsha, 1943, pl. 100.






明快で、活力に溢れたこの種のやきものは「古赤絵」と呼ばれています。嘉靖年間以前に、景徳鎮民窯で焼かれた五彩作品の総称で、民窯らしい力強さに溢れています。古赤絵の制作年代は明初期から嘉靖年間頃と幅があるものですが、本作はしっかりとした筆致や構図から、比較的古格ある一品と考えられます。

古赤絵を特徴づける鮮やかな色彩と、磁体の白さを用いて大胆に牡丹を描いています。表は見込みが赤地で側面を白地に、裏面は高台内を白く側面を赤地にすることで、全体に紅白の対比のリズムが生まれています。その中に配された緑釉が効果的なアクセントとなった、この配色の妙が本作の魅力と云えます。やや厚みのある磁胎、斜めに鋭く削り込まれた高台も、重厚な絵付とよく合っています。

上記のような質朴な魅力ゆえに日本人に愛好家が多く、戦前期には官窯作品にもまして珍重されました。本作は1943年に出版された『支那明初陶磁圖鑑』に所載があり、貴重な来歴を伴っています。旧蔵者山本發次郎(1887〜1951年)は関西の実業家で、コレクションは洋画、墨跡、石彫、染織、陶磁器と多岐にわたっており、大蒐集家の一人として知られています。