マユヤマオンラインギャラリーロゴ
Loading...

五彩花鳥文角皿(五客)

景徳鎮窯
明末〜清初(17世紀)
一辺 13.6 cm 高 3.7 cm

Jingdezhen ware
Late Ming dynasty-Early Qing dynasty
W. 13.6 cm H. 3.7 cm




明末清初に景徳鎮で焼造された五彩磁器のうち、本作のように染付を用いず色釉のみで彩画されたタイプが南京赤絵と称されます。見込みに色絵具で牡丹と鳥、広くとった縁に波濤文を配した画題は5客共通ですが、巧拙や文様の細部において個体差が生じています。また、口縁部には所謂「虫食い」と呼ばれる釉の剥離が認められます。旧家の蔵番の残る箱が古くに日本へ将来されたことをもの語り、上記の要素も「味」として賞玩されたのでしょう。

一方、瀟洒な筆致の絵付けも本品の見所です。余白を活かした構図と相まって、味っぽい魅力から一歩垢抜けた可憐さがあります。さらに南京赤絵では多色化も進められ、基本の赤、黄、緑に加えて紫の色釉と墨の輪郭線を用いた本作の彩りは、後の康煕五彩を彷彿とさせます。

鑑賞は勿論のこと、実用にも適した器のため5客揃いも喜ばしいものです。過渡期ならではの、自由闊達さと洗練が同居する美質をお手元で愉しんで頂ければ幸いです。