MAYUYAMA ONLINE COLLECTION
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褐釉鍑

初唐〜盛唐(7〜8世紀)
高 5.0 cm 幅 6.0 cm

Early Tang–High Tang (7th–8th centuries)
H. 5.0 cm W. 6.0 cm




7世紀から8世紀にかけて、初唐期から盛唐期につくられた褐釉の(ふく)です。口が小さい小壺に三本の獣脚がついた鍑という器形は唐時代に流行し、唐三彩でも多く見られます。本作はその中でも小振りで愛らしい作品です。

頸部や脚部などの細部まで丁寧に成形された、小品ながらも存在感のある作品です。張りのある曲線を描く胴部やたくましい獣脚の造形に唐の雰囲気が表れています。均整が取れた器形、肩や底部に施された圏線には緊張感があり、祖型である金属器の名残が感じられます。胴下部を除き施釉された褐釉は艶やかな光沢が見られ、釉流れによる濃淡の景色が楽しめます。