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青磁貼花印花双耳壺

越窯
西晋(3世紀)
高 7.7 cm 胴径 12.1 cm

来歴

Johanne Huitfeldt(1932~2023年)旧蔵.




Yue ware
Western Jin dynasty (3rd century)
H. 7.7 cm Torso Dia. 12.1 cm

PROVENANCE

Johanne Huitfeldt (1932-2023) Collection.






三国~南朝にかけて、越窯では様々な青磁の器物が作られました。これらは日本では唐時代以降の越州窯と区別して、「古越磁」と呼んでいる青磁の一群です。この壺は西晋時代のまさに典型的な古越磁の作例です。

落ち着いた淡い緑色が特徴的で、光沢が強い滑らかなガラス質の青磁釉が施されています。器形は肩から胴にかけてなだらかに成形されていますが、しっかりと引き締まっており煩雑さは全く見受けられません。そこに付属する耳と貼花も非常に端正に作られています。特に貼花の獣がシャープに象られている点は見どころでしょう。地肌に押された印花文も繊細で、それぞれの菱形にさらに小さな格子状の網目があり、とても丁寧な作りの印象を受ける一品です。また、このタイプの双耳壺では首がやや長めに作られているのも面白いポイントと云えます。

本作はノルウェーの美術史家であるJohanne Huitfeldt (1932〜2023年)のコレクションでした。20世紀初頭の英国を中心に中国鑑賞陶磁は発展し、北欧にも広がりを見せました。