Ralph M. Chait Galleries, ニューヨーク.
Ralph M. Chait Galleries, New York.
球状の胴に撥高台がつく白磁の壺です。胴部の丸みの強さはいかにも唐らしさが感じられます。その大きさとプロポーションから可愛らしい印象が強い本作ですが、全体の造形は大変均整が取れた丁寧な作りです。細部を見ると口縁部にうっすらと付けられた圏線が器形を引き締めていいることが分かります。また、きめ細かな露胎を見せる撥高台は胴部の大きさに比して高めになっています。
こうした造形の特徴からは、本作が金属器の造形を忠実に模していることがうかがわれます。祖型となる薬壺には蓋が付随していたので、本作にもかつては蓋が伴っていたと思われます。汚れが付着してはおりますが、胎土や釉調自体は質が高く上等な白磁です。小品ながら、金属器の硬質さまで感じられる存在感のある一品と云えましょう。
本作を扱ったRalph M. Chait Galleriesは、1910年創業の中国古美術を中心に扱うニューヨークの老舗古美術商です。