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青銅羽状文地菱雷文鏡

戦国(前3世紀)
高 0.4 cm 径 11.5 cm

来歴

Load Rolf Cunliffe(1899~1963年)旧蔵.


出展

「Mostra D’arte Cinese Exhibition of Chinese Art」 Alfieri Editore Venezia, ベネチア, 1954年, no. 87.


所載

『Mostra D’arte Cinese Exhibition of Chinese Art』 Alfieri Editore Venezia, 1954年, 図版87.




WARRING STATES (3rd century BC)
H. 0.4 cm Dia. 11.5 cm

PROVENANCE

Load Rolf Cunliffe (1899–1963) Collection.


EXHIBITED

Mostra D’arte Cinese Exhibition of Chinese Art, Alfieri Editore Venezia, Venezia, 1954, no. 87.


LITERATURE

Mostra D’arte Cinese Exhibition of Chinese Art, Alfieri Editore Venezia, 1954, pl. 87.






繊細な雰囲気の戦国鏡です。戦国〜前漢初期までの鏡は前時代と比べて薄造りとなったことで、軽やかな雰囲気となったことが特徴です。器体が薄くなったために補強として縁幅をやや広くし、さらに単なる平縁ではなく内刳りのようにすることでシャープに見せるなど、戦国鏡らしい装飾的な要素と鋳造技術の高さは本作でも感じられます。

羽状文と呼ばれる細かな幾何学文を地文様として、区画された文様帯の合間に花弁のような、松皮菱のような、象徴的な文様が配されています。この菱文は龍と共に表されることもある意匠で、稲妻による閃光を象ったものとも云われ、染色など同時代の青銅以外の文様としても見られるものです。この完成されたデザイン性の高さが魅力でしょう。

Load Rolf Cunliffe(1899~1963年)は英国を代表する中国美術蒐集家で、金石の分野でも一大コレクションを蔵していました。古く欧米に渡った金工品は錆を落としたものが散見されますが、本作もその欧州渡りの特徴を備えています。