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玉剣首飾 琫

戦国(前3〜前2世紀)
高 1.0 cm 径 4.4 cm

来歴

Baron Klaus-Detlof von Oertzen(1894〜1991年)and Baroness Irene von Oertzen(1908〜2007年)旧蔵.


所載

H. Hansford『Jade, Essence of Hills and Streams: The Von Oertzen Collection of Chinese and Indian Jades』American Elsevier, 1969年, p.84, no. B43. 




Warring States (3rd –2nd centuries BC)
H. 1.0 cm Dia. 4.4 cm

PROVENANCE

Baron Klaus-Detlof von Oertzen (1894-1991) and Baroness Irene von Oertzen (1908-2007) Collection.


LITERATURE

H. Hansford, Jade, Essence of Hills and Streams: The Von Oertzen Collection of Chinese and Indian Jades, American Elsevier, 1969, p.84, no. B43. 






SOLD

刀剣の柄、その最も端である剣首を飾るための玉です。戦国〜漢時代には、特権的階級の人物の副葬品として剣の柄頭や鍔といった部分をに玉を用いて飾り立てることが流行します。玉の持つ聖性は悪霊から死者を守る力を持つと考えられ、被葬者を玉を繋いで作った玉衣によって覆い、そして玉によって飾られた剣などを携えるという葬送の形式がありました。

 本作は厚みのある良玉を生かした、力強い造形をしています。玉器の厚みは、玉そのものが大きく、質が良くなければいけないために、素材の良さと直結します。磨きも往時の面を留めた優品です。その重厚な器体中央に線刻された文様は繊細かつ上品で、その中心を取り巻くように穀粒文と呼ばれる小さな渦を描く粒状の突起も整然と並んでいます。この時代の玉器として全ての面が理想的な作例と云えるでしょう。

旧蔵者Baron Klaus-Detlof von Oertzen(1894〜1991年)は長らく自動車産業に従事しており、ドイツでアウディの前身を設立したり「南アフリカのフォルクスーゲンの父」とも呼ばれた人物です。