清朝康熙年間の景徳鎮民窯で作られた、一般的に「素三彩」と呼び習わされる色絵磁器です。白磁器の上に数種の色釉を施して焼いたうつわで、鮮やかで華やかなデザインが特徴です。こういった素三彩作品は当時ヨーロッパへ向けて数多く輸出されており、欧州に作例が多く残されています。本作も欧州より将来されました。
大きく端反りになった器壁のラインはゆったりとしながらも緩むことがありません。高台も高さがあり良い造形で、往時の景徳鎮民窯の質の高さが看取されます。側面には流暢な線刻で折枝文が表され、その上に効果的に施された淡い白、緑、褐色の配色も単純であるがゆえに陶工の熟練した技巧と感覚が感じられます。
口縁部から側面にかけて、大きな割れを補修している箇所があります。