George Eumorfopoulos(1863〜1939年)旧蔵.
「瓷華明彩—イセコレクションの名陶」五島美術館, 2015年, no. 48.
「Porcelaine Chefs-d’œuvre de la Collection lse」ギメ美術館, パリ, 2017年, no. 71.
「イセコレクション—世界を魅了した中国陶磁」大阪市立東洋陶磁美術館, 2017年, no. 71.
R. L. Hobson『The George Eumorfopoulos Collection: Catalogue of the Chinese, Corean and Persian Pottery and Porcelain, vol.Ⅴ』Ernest Benn, Ltd, 1927年, pl. XXXVⅢ, no. 200.
George Eumorfopoulos (1863–1939) Collection.
Imperial Colors: Peerless Chinese Porcelains from the Ise Collection, The Gotoh Museum, Tokyo, 2015, no. 48.
Porcelaine Chefs-d’œuvre de la Collection lse, Musée National des Arts Asiatiques – Guimet, Paris, 2017, no. 71.
The Enchanting Chinese Ceramics from the Ise Collection, The Museum of Oriental Ceramics, Osaka, 2017, no. 71.
R. L. Hobson, The George Eumorfopoulos Collection: Catalogue of the Chinese, Corean and Persian Pottery and Porcelain, vol.Ⅴ, Ernest Benn, Ltd, 1927, pl. XXXVⅢ, no. 200.
中国最後の王朝である清朝では、皇帝のための最高級の陶磁器が景徳鎮に置かれた官窯で作られました。特に康熙帝の時代には不断の改良によって器形は洗練を極め、白地は色彩を引き立たせるための失透性の白色となり、さらに色釉が高度に精錬されたことで今までにない鮮やかな発色となりました。その結果として造形と色彩が非常に高いレベルに到達したことは、本作を見れば明らかでしょう。磁胎は口縁部に至るまで繊細に作られており、見た目に違わず非常に軽い手取りです。
この碗は焼き締まった白磁胎の上に黄、緑、紫などの色釉を用いて文様を表した、いわゆる「素三彩」の典型です。二種類の花文と飛蝶が透明感のある釉薬で描かれ、さらに白磁の胎には五爪の龍が精緻に彫り込まれています。線刻による細かな文様は隠れた文様という意味で暗花と呼ばれます。底部には「大清康熙年製」の六字が青花でもって記されています。この官銘も切れ味があり、康熙銘のお手本のような良い銘です。
旧蔵者のG. Eumorfopoulos(1863~1939年)は中国陶磁蒐集家を代表する一人です。彼の生きた時代には清朝末期の動乱期にあたり、官窯作品を始めとする優れた中国美術が市場に登場した時代でした。優秀かつ膨大な彼のコレクションの多くは現在大英博物館とV&A博物館に分蔵されているため、彼の旧蔵品を手に入れられるのは非常に稀な機会です。