MAYUYAMA ONLINE COLLECTION
Loading...

五彩花鳥文盤(呉須赤絵)       

漳州窯
明(17世紀)
高 10.3 cm 径 40.2cm

Zhangzhou ware
Ming dynasty (17th century)
H. 10.3 cm Dia. 40.2 cm




40センチを超える堂々とした器体に、躍動感あふれる色彩が目を惹く華やかな盤です。明時代末期の福建省漳州窯の作で、日本では呉須(呉州)赤絵という呼称で親しまれています。

本作の白眉は、絵付けの自由闊達な筆致とその鮮烈な発色です。化粧土によって白さを際立たせた器面に色彩が映えています。一般に、釉上彩による絵付けは経年使用による摩耗や剥離が見られますが、本作にはそれがほとんど見られず、とりわけ呉須赤絵の代名詞とも云える赤色の精彩は特筆に値します。また、本作に見られる青色は「孔雀釉」とも称される鮮やかなターコイズブルーで、良いアクセントとなっています。裏面を返せば、高台の接地面に粗い砂が付着しており、装飾を省いた素朴な作りが見て取れます。これは「砂付高台」とも呼ばれ、大量生産するために効率を重視した南方の民窯ならではの大らかさを感じさせます。

明末清初の窯業は輸出が盛んだったことで知られていますが、漳州窯も例外ではありません。窯業の中心であった景徳鎮が内乱や体制移行の影響で混乱した際、それらの代替品を焼成する窯として発展し、日本や東南アジアのみならず、遠くイスラム圏へと輸出していました。仕向地の需要に応じて40センチを越す大皿や日本語、アラビア文字の意匠なども取り入れた極めて国際色豊かなやきものでした。日本に於いては、その肩肘張らない華やかさが茶人や数寄者に愛され、今日に至るまで茶席や宴席を彩る道具として愛好されています。