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三彩劃花花卉文枕

磁州窯系
金(12〜13世紀)
高 9.4 cm 長 26.5 cm

来歴

繭山龍泉堂 1940〜1950年代.
小山冨士夫(1900〜1975年)箱書.


所載

繭山順吉『龍泉集芳 第一集』繭山龍泉堂, 1976年, 図版618.




Cizhou ware
Jin dynasty
H. 9.4 cm L. 26.5 cm

PROVENANCE

Mayuyama & Co., Ltd., 1940-1950s.
Box inscription by Koyama Fujio (1900–1975).


LITERATURE

Mayuyama Junkichi, Mayuyama Seventy Years, Vol. I, Mayuyama & Co., Ltd., 1976, pl. 618.






12世紀、金時代に作られた三彩の枕です。上面には、白化粧と緑釉で整えた画面に、掻き落としの技法で華やかな牡丹文を表しています。白化粧を落として緑釉をかけた暗い背景色とのコントラストで、花弁の白と花芯の黄色、葉の緑が大変際立っています。また、花弁、花芯、葉脈を表す力強い掻き落としの線が、花卉文に活き活きとした印象を与えています。側面には、型押し文による装飾が全面に施されています。本作のように上面が掻き落としによる花卉文、側面が型押しの文様帯になっている同時代の三彩枕は、静嘉堂文庫やメトロポリタン美術館の所蔵品にも見られます。

唐時代の印象が強い三彩ですが、鮮やかな色彩と文様が人々を魅了したのでしょう。それ以降も時代ごとに器形や特徴を変化させながら作られ続け、金時代では磁州窯系の諸窯で焼成されていました。

近年はシャープな印象の中国陶磁に人気が集まる傾向がありますが、1976年発行の『龍泉集芳 第一集』に掲載されていることからもわかるように、本作に見られるゆったりした豊かな味わいは、長らく評価されてきたオーセンティックな中国陶磁の魅力の一つです。