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三彩双龍花文鼎

元〜明(14〜15世紀)
高 19.2 cm

Yuan–Ming dynasties (14th–15th centuries)
H. 19.2 cm




豪放な黄色の双龍と白い牡丹の文様を持つ香炉です。それ以外の地は緑釉で埋め尽くされており、それらはみな艶やかな発色で文様を引き立てています。立体的な文様は器体から飛び出てくるような迫力があり、浮き彫りのような要素も感じられます。赤みの強い土ゆえに白化粧がかけられているのは、発色をより良くする工夫と思われます。類例は稀ですが、紀年銘を有するものがあり、祖廟や寺院、墳墓など、常用ではなく特別な場所や用途に用いられたものと思われます。そういった一種の異界においては、永遠に輝く三彩のような強い色彩が適していたのかもしれません。

鉛釉のやきものは、漢緑釉、唐三彩がよく知られているように古代中国で発展し、続く元、明、清時代にも脈々と受け継がれていました。特に元、明代の鉛釉陶は山西省を中心にした窯場で生産されたようです。それらは本来色ガラスを指したことから転じて色釉のやきものを意味するようになった「瑠璃」という語と、主要産地を組み合わせた「山西瑠璃」という呼称がなされています。青磁や白磁といった、抽象性が高くミニマルな陶磁器とは異なる、明快な魅力を有した作品と云えるでしょう。