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白磁双耳壺

隋(6〜7世紀)
高 14.5 cm 胴径 20.2 cm

来歴

伝 日本伝来 1959年以前.
古賀健蔵(1931〜1991年)箱書.


出展

「隋唐の美術」京都国立博物館, 1959年.
「日本陶磁協会大阪支部春季大会 唐代名陶展」日本陶磁協会大阪支部, 1966年.


所載

『隋唐の美術』京都国立博物館, 1959年, 図版 206.




Sui dynasty (6th-7th centuries)
H. 14.5 cm Torso Dia. 20.2 cm

PROVENANCE

Traditionally said to be brought to Japan before 1959.
Box inscription by Koga Kenzō (1931–1991).


EXHIBITED

Zui Tō no Bijutsu [Fine Art of Sui and Tang], Kyoto National Museum, Kyoto, 1959.
Nihon Tōji Kyōkai Ōsaka-shibu Shunki Taikai Tōdai Meitōten [Japan Ceramics Society Osaka Branch Spring Grand Exhibition Master pieces of Tang dynasty] Japan Ceramics Society Osaka branch, Osaka, 1966.


LITERATURE

Zui Tō no Bijutsu [Fine Art of Sui and Tang], Kyoto National Museum, 1959, pl. 206.






隋時代ごろに作られた白磁の双耳壺です。大変ボリュームのある器形は充実感に満ちており、立体造形として大変鑑賞に適した作品と云えます。高台の無い底部から立ち上がるラインも美しく、隙の無い造形です。一見丸みのある柔らかい形状ながら、弱々しさがないのは随所にシャープさが感じられるからでしょう。あまり見かけないこの器形は、同時代に金銀器や響銅(サハリ)などで盛行した「提梁壺」の把手の無い姿を祖型としているようです。鋲を装飾として表現するなど明らかに金属的な影響を感じさせる重厚な双耳は、全体の曲線的なイメージとは裏腹に角張った構成で、作品の良いアクセントとなっています。

土は元々白いものを使用しているにも関わらず、さらに化粧土によって白さをより強めています。釉薬はほぼ透明に近いものですが、釉中の微妙な鉄分などにより淡い黄緑色を帯びている箇所があり、完成した白磁でありながらも不完全な要素を垣間見せる隋時代ならでは白磁作品の特徴と云って良いでしょう。

本作は1959年に京都国立博物館で開催された「隋唐の美術」展に出陳された作品で、古く日本に将来され珍重されたことが窺えます。黒漆塗りの割蓋が付随し茶人の箱書を伴うなど、茶の世界において見立ての水指として用いられたかもしれません。