MAYUYAMA ONLINE COLLECTION
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青磁印文盂

越窯
呉〜西晋(3~4世紀)
高 4.8 cm 胴径 10.2 cm

Yue ware
Wu kingdom-Western Jin dynasty (3rd–4th centuries)
H. 4.8 cm Torso Dia. 10.2 cm




草木の灰を溶いた釉薬がかかる所謂灰釉陶磁器は殷時代から始まり、春秋から漢時代へと時代を経るにつれて、透明感のある深い緑色の釉薬として進化しました。そして漢末から呉にかけて越窯で青磁としての完成が見え、それらは通称「古越磁」と呼ばれています。この青磁印文盂は、その完成期である呉から西晋時代に造られたものです。

全体的にメリハリが効いたフォルムで、優れたプロポーションです。肩から胴にかけて自然な曲線を描き、しっかりと胴が張っています。菱形の印文は、一つの印の中にもさらに小さく九つの印が押され、かつ網目状に整然と並んでおり、製作者の精巧な仕事が看て取れます。口の部分は薄く鋭く、描線や溝の厳しさや四耳の均一な造形などから、金属器的な緊張感が想起されます。釉薬は見込みを含む全体に、ほぼ均一に施釉され、印文や口縁部の溝に溜まり独特のコントラストを生み出しています。溜まった釉から覗く深い若草色は古越磁特有の釉色です。灰釉では見られなかった新しい青磁の美が、古越磁によって生み出された事が分かります。

南京博物院にも類例があり、そちらでは鳥形の紐を備えた蓋が揃っています。ですが、当品は造形の強さや印文の美しさが更に際立った逸品と云えます。