MAYUYAMA ONLINE COLLECTION
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白磁壺

隋〜初唐(7世紀)
高 38.3 cm 胴径 35.2 cm

Sui dynasty–Early Tang (7th century)
H. 38.3 cm Torso Dia. 35.2 cm




雄渾な気分を纏った白磁の壺です。装飾のないシンプルな造形と堂々とした大きさに、隋から初唐にかけての力強い美意識が凝縮されています。玉縁になった口縁部から胴の上部で一気に広がりを見せ、その曲線が小さめの底部に向かって窄まっていく、こういった器全体のラインの美しさが本作の魅力でしょう。この胴部のように重心が高く強い張り出しのあるフォルムは、隋時代に隆盛した代表的な器物である龍耳瓶の胴部に見られるような形状であり、本作の製作年代を示唆しています。

中国陶磁史において「白いやきもの」は北斉時代頃にその端緒が見られますが、本格的な白磁が成立したのは隋時代に入ってからです。その隋白磁の釉薬の特徴は透明釉の溜まった箇所に現れます。釉中に含まれる微量の鉄分が本作では微かに黄緑色を呈していますが、これは隋代の白磁に見られる特徴です。その後の初唐に入るとこの釉溜まりは青系の色味に変化していく傾向にあります。

満月のようなこの見事は白磁壺は、のちに300年続くことになる大唐帝国の繁栄を生み出す基礎を築いた隋から初唐という時代の強烈なエネルギーが具現化したような作品と云えましょう。